【リクエストスキルについて】
目標に向けて行動を子どもが決めたけれども、一歩を踏み出せないでいる子どもは多いものです。
その背中を押してあげるために「リクエスト」スキルを活用しましょう。
例えば、「期限」や「区切り」を設定してあげることで、子どもの行動を明確にしていきます。
「試しに一回やってみて、結果を私に教えてもらってもいい?」
「目標の〇〇に向けて、今週は××をやってみようか?」
これらの投げかけをすることで、子どもに「強制的にやらせる」のではなく。「あなたが決めたことを応援してるよ」というメッセージを伝えましょう。
【提案とリクエストの違い】
提案とリクエストは似ていますが、厳密には違います。
提案は「こんな方法もあるんだけど、どう思う」と子どもの前に答えを置いてあげるイメージです。
一方、リクエストは「こんな方法があるんだけど試してみない?」と子どもの手の中に答えを渡してあげます。
こうしてみると、リクエストの方がやや強制力があるように感じますが、きっとこれまでのコーチングを実践して、信頼を得ていれば子どもは好意的に捉えてくれるはずです。
【前置きとなる許可スキルについて】
提案スキルとリクエストスキルはややもすると、指示・命令に受け取られかねません。
その前段階として、一度子どもの意思を尊重する許可を得ておくといいでしょう。
具体的には、
「ひとつ提案があるんだけど、伝えてもいいかな?」
「ひとつお願いがあるんだけど聞いてくれる?」
と投げかけをすることです。
そうすることで、提案やリクエストを受け入れる準備が子どもにできます。
恐らく、ほとんどの場合は「いいよ」と答えてくれるでしょう。
一方で、「やだ」とか無言があり、許可を取れなかった場合は、別のアプローチを考える必要があります。
その際は、本人が何かやりたい、意志が既に決まっている場合もあるので、質問スキルと受容スキルを使って、子どもの「やりたい」を引き出してあげましょう。
次回は、「フィードバック・直感」スキルについて解説していきます。